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HPV陽性でも子宮頸がんにならない理由とは?免疫の働きと定期検診の重要性を解説

HPV陽性でも子宮頸がんにならない理由とは?免疫の働きと定期検診の重要性を解説|【公式】あゆみレディースクリニック高田馬場 | 産科・婦人科

HPV陽性でも子宮頸がんにならない理由とは?免疫の働きと定期検診の重要性を解説|【公式】あゆみレディースクリニック高田馬場 | 産科・婦人科

目次

HPV(ヒトパピローマウイルス)とは何か?子宮頸がんとの関係は?

HPVは200種類以上の型を持つウイルスで、性交渉によって感染します。子宮頸がんの95%以上はHPVが子宮頸部に2年以上持続して感染した人から発生することが、国立がん研究センター がん情報サービス(2024年)によって示されています。

HPVには「ハイリスク型」と「ローリスク型」があります。東邦大学医療センター大橋病院産婦人科の情報によると、ハイリスク型は13種類あり、なかでもHPV16型・18型が子宮頸がんの約70%から検出されます。一方、ローリスクのHPV6型・11型は尖圭コンジローマの原因となります。

日本では毎年約11,000人が子宮頸がんに罹患し、約3,000人が亡くなっています(国立がん研究センター)。20歳代後半から増加し始め、30〜50歳代で特に多くなるため、若い世代からの予防と検診が重要です。

高田馬場駅すぐの産科・婦人科 あゆみレディースクリニック高田馬場

検査結果に不安を感じている方へ

HPV陽性と言われても、多くは自然に検出されなくなることが知られています。結果の意味と今後の流れを、ていねいにご説明します。

HPV陽性でも子宮頸がんにならないのはなぜか?

HPVに感染しても、約80〜90%の人は免疫の働きによって2年以内にウイルスが自然消失します。国立がん研究センター がん情報サービスのデータでは、10,000人の女性がいるとすると約8,000人がHPVに感染した経験を持ちますが、そのうち約7,500人は免疫によってウイルスが検出されなくなります。

子宮頸がんへ進行するのは、HPVが2年以上持続して感染し続けた場合に限られます。持続感染者(約500人)のなかで、前がん病変(CIN1→CIN2→CIN3)を経てがんに至るのはわずか1人程度(HPV持続感染者の約2%程度)とされています。つまり、HPV陽性=子宮頸がん、ではありません。

免疫が自然消失させるメカニズム

体内に侵入したHPVは、細胞性免疫と液性免疫の両方が連携して排除されます。多くの場合、感染後1〜2年以内にウイルス量が検出限界以下まで低下します。ただし、なぜ一部の人で持続感染が起きるのかは完全には解明されていません。

日本産科婦人科学会の情報によると、ハイリスクHPVに感染しても90%以上は体内から自然消失します。前がん病変(異形成)に至る症例は、ハイリスクHPVが持続的に感染することが「引き金」になっていると考えられています。

持続感染を引き起こすリスク因子は何か?

HPVの持続感染にかかわる危険因子として、以下が知られています。

  • 喫煙:免疫機能を低下させ、HPVの排除を妨げます。
  • 経口避妊薬(低用量ピル)の長期服用ホルモン環境の変化で、局所の免疫系が抑制されウイルス排除が遅れる可能性が指摘されていますが、その程度はわずかです。避妊方法として低用量ピルを選択することでコンドーム使用率が低下し、結果としてHPV感染の機会が増えるという影響も指摘されます。
  • 他の性感染症(STI)の合併:免疫応答に影響を与えます。
  • 性交パートナーの数:感染機会が増えることで再感染リスクが高まります。
  • 経産回数:お産の回数も持続感染の危険因子とされています。

これらのリスク因子を把握し、生活習慣を見直すことが持続感染の予防につながります。

子宮頸がんへの進行にはどのくらいの時間がかかるのか?

HPV持続感染から子宮頸がんに至るまでには、数年から数十年という長い時間がかかります。この「ゆっくりとした進行」こそが、定期検診による早期発見を可能にする最大の理由です。

前がん病変である「異形成」からがんに進行するまでにはおおよそ5〜10年かかるとされています。この段階で発見できれば、子宮頸部の一部だけを切除する(円錐切除術)、子宮頸部の表面だけをレーザーなどで焼灼する治療(レーザー蒸散術)が行えるため、子宮のほとんどを残すことができ、治療後に妊娠・出産も可能です。

前がん病変の段階(CIN1・CIN2・CIN3)では自覚症状がほとんどありません。不正出血や接触出血などの症状が現れる頃には、すでに進行している可能性があります。定期的な子宮頸がん検診が「症状がなくても受ける」べき理由はここにあります。

子宮頸がん検診はどのような方法で行われるのか?

子宮頸がん検診には「細胞診」と「HPV検査」の2種類があります。2024年4月より厚生労働省の要件を満たす一部の自治体でHPV検査単独法も住民検診で実施可能になりました。

細胞診とHPV検査の違いは?

2つの検査の特徴を整理します。

  • 細胞診:子宮頸部の細胞を採取し、顕微鏡でがん細胞や前がん細胞(異形成)がないか調べます。対象は20〜69歳、検診間隔は2年に1回が推奨されています。
  • HPV検査単独法:HPVに感染しているかどうかを調べます。対象は30〜60歳、検診間隔は5年に1回が望ましいとされています。

HPV検査単独法は浸潤がん罹患率減少効果のエビデンスがあるとして推奨グレードAを付与しています。ただし、細胞診単独法に比べて偽陽性が1,000人あたり42人増加するという不利益も明記されています。

HPV陽性だった場合の検査の流れは?

HPV検査単独法でHPV陽性となった場合は子宮頸部細胞診を追加します。同じ医療機関であれば、HPV検査を行った同じ検体を使って細胞診検査の追加が可能な場合があります。短期間で再度、内診をする必要がなく、保存された検体で医療機関が追加オーダーする仕組みです。(施設や時期によって対応できない場合もあります)同じ検体を使って細胞診(トリアージ)が追加で実施されます。再度来院する必要はなく、保存された検体を医療機関が追加オーダーする仕組みです。

細胞診でASC-US・LSIL・HSILなどの場合はの場合はさらに精密検査(コルポスコピー・組織診)が必要です。細胞診でNILM(異常なし)の場合は1年後に追跡検査を受けます。「HPV陽性=すぐにがん」ではなく、段階的な確認プロセスがあることを理解しておくと、検査結果を受け取ったときの不安を和らげることができます。

HPVワクチンを接種していても検診は必要か?

HPVワクチンを接種していても、定期的な子宮頸がん検診は必ず受ける必要があります。「ワクチンを接種していても、していなくても、20歳以上で性交渉経験があれば必ず定期的に子宮頸がん検診を受けてください」と明示しています。

現行のHPVワクチン(9価ワクチン)は子宮頸がんの原因の80〜90%を占める7種類のHPVの感染を予防できますが、すべての型をカバーするわけではありません。また、HPVワクチンは一度感染したHPVを排除する治療効果はなく、あくまで感染予防のためのものです。

日本では小学校6年生から高校1年生相当の女性が定期予防接種の対象です。男性へのHPVワクチン接種は2026年現在、任意接種ではありますが、小学校6年生から高校1年生に助成金をだしてくれる自治体も増えてきています。ワクチン接種後も性交渉の経験があれば、2年に1回の子宮頸がん検診を継続することが推奨されています。

精密検査についてもご相談いただけます

当院ではコルポスコピー検査に対応しています。ご希望の方には、どのような状態でどこから組織を採取したのかを画像でお見せすることも可能です。

定期検診を受けることで何が変わるのか?

定期的な子宮頸がん検診を受けることで、前がん病変の段階で発見し、子宮を温存したまま治療できる可能性が大幅に高まります。前がん病変(CIN3)で発見されれば、子宮全摘ではなく円錐切除手術で対応でき、妊娠・出産の可能性を残せます。

一方、検診を受けずに進行がんで発見された場合は、子宮摘出や放射線・化学療法が必要になることがあります。毎年約1,000人が30代までにがんの治療で子宮を失っているという現実があります。

国立がん研究センターは、日本では20歳になったら2年に1度、定期的に子宮頸がん検診を受けることを推奨しています。自覚症状がない段階での受診が、早期発見・早期治療の鍵です。

あゆみレディースクリニック高田馬場での子宮頸がん検診について

あゆみレディースクリニック高田馬場(東京都新宿区)では、必要があれば初診時から子宮頸がん検査を実施しています。

高田馬場駅早稲田口から徒歩1分という好立地で、初診からWEB予約・LINE予約に対応しているため、忙しい方でも受診しやすい環境が整っています。

院長の佐藤歩美医師は日本産科婦人科学会専門医・日本性感染症学会認定医の資格を持ち、HPVや子宮頸がんに関する専門的な知識のもとで診療を行っています。女性医師と助産師が常駐しており、婦人科検診に不安を感じる方でも相談しやすい環境です。複数の治療選択肢を提示し、患者さんと一緒に治療を進める方針を大切にしています。

子宮頸がんのリスクを下げるために今すぐできることは何か?

子宮頸がんのリスクを下げるために最も効果的な行動は、「定期検診の受診」と「HPVワクチンの接種(未接種の方)」の2つです。この2つを組み合わせることで、子宮頸がんの多くを予防できます。

日常生活でできる予防策としては、以下が挙げられます。

  • 禁煙:喫煙はHPV持続感染のリスク因子です。禁煙することで免疫機能の維持につながります。
  • コンドームの使用:HPV感染をある程度予防できます。ただし完全な予防にはなりません。
  • 定期的な子宮頸がん検診:20歳から2年に1回を目安に受診します。
  • HPVワクチン接種:未接種の方は接種を検討しましょう。日本では2022年4月から積極的勧奨が再開されています(厚生労働省)。
  • 免疫力の維持:バランスの良い食事・十分な睡眠・適度な運動を心がけます。

HPVに感染したことがわかっても、まず落ち着いて専門医に相談することが大切です。HPV陽性=がんではなく、適切な経過観察と検診継続が最善の対策です。

子宮頸がん検診や婦人科のお悩みは、ぜひあゆみレディースクリニック高田馬場にご相談ください。高田馬場駅早稲田口から徒歩1分、初診からWEB予約・LINE予約に対応しています。女性医師と助産師が常駐し、思春期の月経トラブルから更年期障害まで幅広く対応しています。子宮頸がん検診は初診時から実施可能です。

よくある質問

HPV陽性と言われたら、すぐにがんになりますか?

HPV陽性でも約80〜90%は免疫の働きで自然消失し、子宮頸がんに進行するのはごくわずかです。持続感染からがんに至るまでには数年〜数十年かかるため、定期的な経過観察が重要です。

子宮頸がん検診は何歳から受ければよいですか?

国立がん研究センターは20歳から2年に1度の受診を推奨しています。性交渉の経験があれば、年齢を問わず受診することが大切です。

HPVワクチンを接種すれば検診は不要になりますか?

HPVワクチンを接種していても定期検診は必須です。ワクチンはすべての型のHPVをカバーするわけではなく、一度感染したHPVを排除する効果もないため、検診を継続する必要があります。

HPV検査と細胞診はどちらを受けるべきですか?

年齢によって推奨される検査が異なります。30〜60歳ではHPV検査単独法が推奨グレードAとされています(国立がん研究センター)。20代と61歳以上は細胞診が推奨されます。かかりつけの婦人科医に相談するのが最善です。

HPV陽性で細胞診が正常だった場合はどうすればよいですか?

HPV陽性・細胞診陰性(NILM)の場合は、1年後に追跡検査を受けることをお勧めします。ウイルスが自然消失するかどうかを確認するための経過観察です。

子宮頸がん検診はどこで受けられますか?

産婦人科・婦人科クリニック・検診センターで受けられます。多くの自治体で無料または補助付きで受診できます。まずはお住まいの市区町村の制度を確認してください。

HPV感染を予防するためにコンドームは有効ですか?

コンドームはHPV感染をある程度予防できますが、完全ではありません。HPVは手指を介しても感染することがあるため、ワクチン接種と定期検診との組み合わせが最も効果的です。

喫煙は子宮頸がんのリスクを高めますか?

喫煙はHPV持続感染のリスク因子の一つです。免疫機能を低下させ、ウイルスの排除を妨げるため、禁煙が子宮頸がんリスク低減につながります。

妊娠中でも子宮頸がん検診は受けられますか?

妊娠中でも子宮頸がん検診は受けられます。妊娠初期検査時に必ず子宮頸がん検診を行い、必要に応じて妊娠中でも妊婦健診と合わせて検査を行います。

子宮頸がん検診の結果が「要精密検査」だった場合はどうすればよいですか?

「要精密検査」の結果が出たら、速やかに婦人科を受診してください。コルポスコピー(腟拡大鏡診)や組織診などの精密検査を行い、前がん病変かどうかを確認します。

結論

HPV陽性でも約80〜90%は免疫の力で自然消失し、子宮頸がんに進行するのはごく一部の持続感染例に限られます。しかし、持続感染は無症状のまま進行するため、20歳から2年に1度の定期的な子宮頸がん検診が不可欠です。HPVワクチンと定期検診を組み合わせることが最も効果的な予防策です。不安を感じたら一人で抱え込まず、専門の婦人科医に相談することをお勧めします。

あゆみレディースクリニック高田馬場

検診結果や再検査についてのご相談を承っています。結果に不安のある方も、女性医師がわかりやすくご説明します。高田馬場駅すぐ、金曜は20時まで診療。

〒169-0075 東京都新宿区高田馬場2-17-6 ゆう文ビル8F/休診日:日曜・祝日/予約制

著者情報

院長 佐藤 歩美

経歴
横浜市立大学医学部 卒業
NTT東日本関東病院 勤務
総合母子保健センター 愛育病院 勤務
ベビースマイルレディースクリニック有明 副院長などを経て 現在に至る

資格・所属学会
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医
女性医学学会 女性ヘルスケア専門医
日本性感染症学会 認定医
日本抗加齢医学会 認定医
日本医師会 認定産業医

 

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