- 生理痛がつらい
- 生理不順
- 生理以外の出血(不正出血)
- 下腹部痛
- 生理の量が多い(過多月経)
- 健診で筋腫がある、卵巣が腫れていると言われた
- 子宮がん検診で異常を指摘された
- おりものが気になる(量・におい・色)
- 生理前のイライラ、不調
- 生理をずらしたい
- 避妊したい
- 動悸、発汗
- やる気が出ない
婦人科
GYNECOLOGY
婦人科
GYNECOLOGY
Gynecology
婦人科では、月経・おりものの悩み、PMS/PMDD、子宮、卵巣、性感染症、更年期障害、避妊、不妊の相談から妊娠に関することなど、思春期から老年期における女性特有の病気や症状を扱います。「生理不順、不正出血など月経がいつもと違う」「40代に入り更年期の影響なのか、何となく辛い」など、ちょっとしたことでも気軽に相談してください。
月経困難症とは、月経(生理)の期間中に、月経に伴って起こる病的症状のことです。何らかの原因となる病気があることで起こる器質性月経困難症と、原因となる病気がない機能性月経困難症があります。
器質性月経困難症は、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症あるいは子宮の形の異常などが原因となります。月経中以外にも痛みが起こる場合があります。
機能性月経困難症は、月経の血液を排出するために子宮を収縮させる物質であるPG(プロスタグランジン)の分泌が多すぎて子宮が収縮しすぎることや、頸管(子宮の出口)が狭いことが痛みの主な原因として考えられます。
最近では10代での月経困難症による受診も増えています。生理は痛いものだから...と我慢して寝込んでいた、という患者様もたくさんいらっしゃいます。より効果的な鎮痛剤の使用でかなり軽減される方もいらっしゃいます。また、必要があれば10代から低用量ピルや黄体ホルモン薬を使用することも可能です。月経のたびに辛い方は、ぜひ一度受診されてください。
治療薬は以下の通りです。
当院では保険適用の低用量ピルは処方箋をお渡しするため、全ての薬を選択可能です。自費の低用量ピルは院内処方でお薬をお渡しします。
場合によっては手術などを考慮し病院に紹介することもあります。PMSとは、月経前症候群と呼ばれるもので、月経が開始する3~10日ほど前から身体的、精神的に不快・不調な症状が現れます。これらの症状は月経が開始すると同時に改善するのが特徴です。
軽度な場合には生活習慣の改善などで症状が軽減することもありますが、ピルや漢方などの投薬を必要とする場合もあります。また、重度な気分変調があるものは月経前不快気分障害(PMDD)と呼ばれ、抗うつ薬などを一時的に服用することで改善することがあります。
子宮筋腫は、主に子宮の平滑筋成分から発生し、女性ホルモン(エストロゲン)の作用によって大きくなる良性の腫瘍で、婦人科の腫瘍のなかではもっとも多く、小さいものも含めると4人に1人が筋腫を持っていると言われています。しかし、子宮筋腫自体は命にかかわるものはありません。筋腫の位置や大きさにより症状は人それぞれで、経過観察のみで良いものから、手術が必要なものまであります。
治療には大きく分けて薬物療法と手術療法があります。
手術療法は子宮と子宮筋腫を合わせて摘出する子宮全摘術と、筋腫部分だけを摘出する子宮筋腫核出術があります。手術療法が必要な場合は適切な病院へ紹介します。
薬物療法は低用量ピルや、人工的に閉経後のホルモンバランスに近づける偽閉経療法を選択したりします。それぞれの治療に注意点や副作用を伴うことがあり、それらを考慮して治療方針を決めていきます。
過多月経などの症状がない子宮筋腫の場合は特別な治療は必要ありません。しかし、筋腫は基本的に閉経まで徐々に増大したり、数が増えたりします。また、非常に稀ではありますが、筋腫だと思っていたら子宮肉腫という悪性の腫瘍だったということもあります。これらにより早く気づくためにも、定期的なフォローが勧められます。ぜひ、かかりつけ産婦人科を作っていただき、急な増大がないかなどをみていきましょう。
子宮筋腫は閉経すると次第に小さくなっていきます。そのため、人工的にエストロゲン分泌を低下させ、ホルモンバランスを閉経後の状態にする偽閉経療法(注射・内服薬・点鼻薬)を行うことがあります。閉経が近いと予想される方には、偽閉経療法を一定期間行いそのまま閉経となることを期待(逃げ込み療法)して薬物治療を行います。ただし、エストロゲンの分泌を低下させるため、副作用として更年期様症状(ホットフラッシュ・肩こり・抑うつ状態など)が出ることがあります。また、粘膜下筋腫では大量の不正出血が起きる可能性があったり、継続使用は6ヶ月までなどの制約があるため、治療法は筋腫の状態や症状、副作用などをみて相談して決めていきます。
卵巣嚢腫は、卵巣に発生する液状の内容を納めた袋状の病変で、若年(20歳代~30歳代)に多い良性腫瘍です。卵巣嚢腫には「卵巣子宮内膜症性嚢腫(チョコレート嚢胞)」、「漿液性/粘液性嚢胞腺腫」、「皮様嚢腫」などがあります。
月経の量は他人との比較が難しいです。また、月経量が急に増えればおかしいな?と思われますが、徐々に増加した場合、なかなか過多月経を自覚していない方も多くいらっしゃいます。月経時に血の塊が出る、昼間も夜用ナプキンを使用している、ナプキンとタンポンの併用が必要、などの状況は過多月経が予想されます。貧血が進行していたり、気づかないうちに筋腫などができている可能性もありますので、まずはご相談ください。
コルポスコピー検査とは、子宮膣部の表面を拡大して観察するものです。肉眼では見られない変化を観察し、小さい切片を組織検査に提出します。子宮頸がん検査で陽性と診断された場合はコルポスコピーでの精密検査が必要です。当院では希望する患者様には、どんな風になっていて、どこから組織検査を提出したのかを画像でお見せすることが可能です。子宮頸がん検査で陽性になると非常に不安に思うものです。子宮頸部異形成・子宮頸がん・ヒトパピローマウイルス・検査の流れなどを詳しく説明した後に検査を進めますので、安心して受診をしてください。
月経以外のタイミングで出血することを不正出血といいます。一番多い不正出血は排卵出血ですが、排卵とは全く関係のないタイミングでの出血や、出血の量や頻度が多い場合は治療を要す可能性があります。
不正出血がある場合は、出血中でも構いませんので受診をしてください。通常の子宮がん検診と呼ばれているものが子宮頸がん検査となります。一方、不正出血の原因として一番心配されるのは、子宮体がんです。不正出血があった場合はエコー検査と共に子宮体がん検査を行います。また、不正出血の原因としてポリープを認める場合はポリープ切除を行います。
おりものの量や色、においが変化するのは体調・ホルモン周期の変化の他に、雑菌の増殖や性感染症が原因となることがあります。他人と比べることができないため、誰にも相談できずに悩んでいたり、長期間我慢している方が多い様です。悩んでいる間に症状が悪化することもありますので、お早めにご相談ください。
性感染症とは、性交およびそれに準ずる行為(口腔性交など)によって感染する病気のことをいいます。性行為経験があれば誰もが性感染症の可能性を持っています。病気の元になる菌やウイルスは性器の周辺、精液、腟分泌物、血液などにいて、性交などによって感染します。性感染症として特に、クラミジア(膣、咽頭)、淋病(膣、咽頭)、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒、トリコモナス、HIV、肝炎などが知られています。また子宮頸がんの原因の一つでもあるHPV(ヒトパピローマウイルス)も性行為によって感染します。女性の場合、ほとんどの性感染症は自覚症状がないため、知らないうちに感染していて、相手にも感染させているという状況があります。特にクラミジア感染症に感染すると、将来の不妊症や異所性妊娠(子宮外妊娠)の原因になったりします。帯下に異臭がする、量が増えたなどの変化があったり、痛みや痒みがあったり、外陰部にできものができていたり、気になる症状がある人は、気軽にご相談ください。また、ご自身に症状がなくても、パートナーに何かしらの症状がある方も、早めにご相談ください。最近では、特に症状がなくても、定期的にドックとして受けられる方も増えています(自費になります)。
性感染症の検査のほとんどはPCR検査や培養検査など検査結果が出るまで時間を要します。
当院ではクラミジアの迅速検査を採用しております。この迅速検査のデメリットは検査精度がPCR検査よりも劣ることであり、メリットはその場で結果が出ることでより早期に治療を開始できることです。クラミジア感染が濃厚に疑われ、早期に治療開始したい場合などは迅速検査を選択することも可能ですので、ご相談ください。
低用量ピルは正しく内服すると99%以上の避妊効果があり、他の避妊法よりも効果が確実であることがわかっています。また、避妊目的以外にも生理痛や月経前症候群(PMS)の治療薬としても多くの国で使われており、一部の薬は月経困難症の方に保険適用になっています。筋腫の影響で生理がダラダラ続く、ホルモンバランスの影響で生理がばらつく、排卵が起きていなくて生理がばらつく/来ないなども起こります。まずは、治療を要す疾患がないのかチェックし、必要であればピルを使用し月経周期を安定させます。
月経移動には中用量ピルもしくは低用量ピルを使用し、月経を早める/遅らせる方法をとります。問診で月経の時期と周期を確認し、適切な方法をご案内します。月経を外したい日の直前だと月経移動できなくなることがあるため、予定が決まったら早めの受診(ずらしたい月経の1周期前の月経前後)をお勧めします。
避妊以外のメリットとして、生理痛や月経前症候群の症状改善、月経量の減少による貧血の改善や生活の質の向上、ニキビや多毛症の改善、子宮内膜症、卵巣がん、子宮体がんの発症を抑制することもわかっています。また、ピルの種類によっては月経の時期を1日単位で自らコントロールすることも可能です。受験や大会など、月経前や月経中の不調で本来の実力を発揮できず困っている方、月経不順や不正出血で旅行などの大切なイベントに出血が重ならないか不安を感じている方にとって、月経日を動かせるピルは大きな味方になってくれます。 上記のように、さまざまなメリットがあるピルですが、もちろん服用できない方もいますし、使用にあたって副作用などの注意点もあります。一番怖い合併症は血栓症と言って、静脈の中に血栓(血のかたまり)ができてしまうものです。合併症が起きていないかなど、定期的にチェックしながら治療を行っていますので、安心して受診してください。
低用量ピルはドーピング対象薬ではありません。アスリートのピル使用率も徐々に上昇傾向にありますので、スポーツをしている方も安心して相談してください。
当院取扱い薬品と費用
月経困難症のための保険適用の低用量ピル;処方箋で対応しますので、全ての種類の処方が可能です。
項目名 | 費用(税込) |
---|---|
自費の低用量ピル 一相性:ファボワール 三相性:ラベルフィーユ |
2,300円(1シート) |
ミニピル:セラゼッタ |
3,300円(1シート) ※エストロゲンを含まない黄体ホルモンによるピル。医師の個人輸入したものを処方します。 |
月経移動 |
3,000円程度 ※使用する薬の錠数と種類によって多少変動します。 |
美容点滴 |
総合ビタミン点滴(Vit C10g含) |
美容内服 |
シナール・ユベラ・ノイロビタン(1ヶ月分) |