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更年期のイライラとうつ病は何が違うのか?
更年期のイライラとうつ病は、どちらも「気分の落ち込み」「意欲の低下」「眠れない」といった症状が重なるため、混同されやすい状態です。
しかし、根本的な原因がまったく異なります。更年期のイライラや抑うつ感は、卵巣機能の低下にともなうエストロゲンの急激な減少が主因です。一方、うつ病はストレスや遺伝的素因などが複合的に絡み合った脳機能の変化によって生じます。
この違いを理解することが、適切な治療への第一歩になります。
高田馬場駅すぐの産科・婦人科 あゆみレディースクリニック高田馬場
気持ちの不調が続いている方へ
更年期の症状と、こころの病気とでは対応が異なります。当院では女性医師が検査をふまえてご相談を伺い、必要に応じて専門の医療機関ともご相談します。

更年期障害とは何か?
更年期とは、閉経をはさんだ前後5年ずつ、合計およそ10年間を指します。日本人女性の平均閉経年齢は50〜52歳です。
この時期に現れる心身の不調のうち、他の病気が原因ではないものを「更年期症状」といいます。そのなかでも症状が重く、日常生活に支障をきたすものを「更年期障害」と呼びます。
主な原因は、エストロゲン(卵胞ホルモン)の急激な低下です。エストロゲンが減少すると、脳が卵巣にホルモン分泌を促すシグナルを送る際に周囲の脳にも不要な興奮が起こり、自律神経の調節が乱れます。
うつ病とは何か?
うつ病は、ストレス・遺伝的素因・性格傾向などが複雑に影響し合い、脳のセロトニンなどの神経伝達物質のバランスが崩れることで発症する精神疾患です。
気分の落ち込みや興味・意欲の減退が2週間以上続くことが診断の目安となります。更年期の年代の女性に多く、45〜54歳女性の気分障害患者総数は2017年の15.2万人から2020年の22.1万人へと、わずか3年で45%も増加しています。
更年期のエストロゲン低下がセロトニン産生量の減少をもたらすため、更年期とうつ病は密接に関連しています。
更年期のイライラ・抑うつとうつ病の症状の違いは?
更年期の精神症状とうつ病の症状は重なる部分が多いですが、いくつかの重要な違いがあります。症状の種類・経過・程度を丁寧に確認することが鑑別のポイントです。
更年期障害に特徴的な症状
更年期障害では、精神症状だけでなく身体症状が同時に現れることが特徴です。
- 血管運動神経症状:のぼせ・ほてり・ホットフラッシュ・発汗・寝汗
- 自律神経症状:動悸・息苦しさ・めまい・頭痛・肩こり・手足の冷え
- 精神症状:イライラして怒りっぽくなる・くよくよして憂鬱になる・不眠
- その他:関節痛・しびれ・疲れやすさ・頻尿・性交痛
イライラや気分の落ち込みがあっても、ホットフラッシュや発汗など身体症状を伴っている場合は更年期障害の可能性が高いです。また、症状の波があり「調子のよい日もある」という経過をたどることが多いです。
うつ病に特徴的な症状
うつ病では、精神症状が中心で、ほぼ毎日・ほぼ一日中続くことが特徴です。
- 気分の落ち込みが持続的:2週間以上、ほぼ毎日続く
- 興味・喜びの消失:以前楽しめていたことに関心がなくなる
- 強い疲労感・気力のなさ:休んでも回復しない
- 自己否定・罪悪感:「自分はダメな人間だ」と強く感じる
- 集中力・思考力の低下:仕事や家事が手につかない
- 死にたいという気持ち(希死念慮):これがある場合は緊急受診が必要
症状が混在するケースに注意
更年期障害とうつ病は、同時に発症することもあります。エストロゲンの低下が自律神経の乱れを引き起こし、それがうつ症状につながるケースも少なくありません。
更年期障害の治療(HRT・漢方薬など)を行っても精神症状が改善しない場合は、うつ病が合併している可能性を考える必要があります。

更年期のイライラとうつ病はどうやって見分けるのか?
更年期のイライラとうつ病を見分けるには、「症状の種類」「発症のきっかけ」「月経との関係」「経過」の4点を確認することが重要です。
見分けるための4つのポイント
- 身体症状の有無:ホットフラッシュ・発汗・動悸など更年期特有の身体症状があれば更年期障害の可能性が高い
- 月経との関係:月経不順・閉経前後の時期に症状が始まった場合は更年期障害を疑う
- 症状の波:更年期障害は調子のよい日と悪い日がある。うつ病は朝方に症状が強く、ほぼ毎日続く傾向がある
- 希死念慮の有無:「消えてしまいたい」「死にたい」という気持ちがある場合はうつ病の可能性が高く、早急な専門医受診が必要
ただし、自己判断には限界があります。症状が2週間以上続く場合や日常生活に支障が出ている場合は、必ず医療機関を受診してください。
医療機関での鑑別方法
婦人科では、問診で現在の症状・月経の状況を確認したうえで、血中ホルモン濃度(FSH・エストラジオール)や甲状腺機能の血液検査を行います。
甲状腺機能低下症もイライラや抑うつを引き起こすため、除外診断として重要です。女性ホルモンの値を見ることは参考にはなりますが、ホルモン値だけで更年期障害かどうかの診断にはならないため、注意が必要です。精神症状が強い場合は、婦人科と精神科・心療内科が連携して診療を行うことが理想的です。
まずは他の病気がないかを確認します
当院では血液検査や超音波検査などで、甲状腺疾患をはじめ他の原因がないかを確認したうえで診断します。治療はホルモン補充療法や漢方など、ご希望も伺いながら選びます。
更年期のイライラ・うつ症状に対する治療法は何があるか?
更年期のイライラや抑うつ症状には、ホルモン補充療法(HRT)・漢方薬・エクオール・プラセンタ治療・栄養解析など複数のアプローチがあります。症状の種類・程度・体質に合わせて選択します。
ホルモン補充療法(HRT)
HRTは、減少した女性ホルモンを少量補う治療法で、更年期障害の中心的な治療法です。ほてり・のぼせ・ホットフラッシュ・発汗などの血管運動神経症状に特に有効で、イライラや抑うつ感にも効果が期待できます。
HRTは更年期の抑うつ気分や抑うつ症状を改善する効果が認められています。
剤形は塗り薬・貼り薬・飲み薬から選択でき、月経の状況や子宮の有無に応じて最適な方法を選びます。HRTには将来の高コレステロール血症・動脈硬化・骨粗鬆症・認知症の予防効果も期待されています。
漢方薬による治療
漢方薬は、体質や症状のパターンに合わせて選ぶことで、心と体のバランスを整えます。更年期女性によく用いられる「婦人科三大処方」として以下の3種類が知られています。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):冷え・むくみ・貧血傾向のある方に
- 加味逍遥散(かみしょうようさん):イライラ・不安・不眠が強い方に
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):のぼせ・肩こり・血行不良のある方に
漢方薬は複数の症状に同時に対処できる点がメリットです。ただし、体質に合わない場合は効果が出にくく、効果が現れるまでに時間がかかることもあります。
エクオール・サプリメント
エクオールは、大豆イソフラボン由来の成分で、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをもちます。サプリメントとして摂取することで、更年期症状の緩和が期待されます。HRTが使用できない方や、症状が軽度の方にも活用できます。
プラセンタ治療(メルスモン皮下注射)
45〜59歳の更年期障害のある女性にはプラセンタ治療(メルスモン皮下注射)が保険適用となります。副作用が少なく、他の治療と併用も可能です。あゆみレディースクリニック高田馬場でも取り扱っております。上記年齢以外で自費での接種を希望する場合は、メルスモン1アンプル1,300円、2アンプル2,100円(いずれも税込)で提供しています。
精神症状が強い場合の対応
更年期障害の治療を行っても精神症状が改善しない場合や、うつ病が疑われる場合は、向精神薬(抗うつ薬・抗不安薬)を一時的に併用することがあります。
更年期以降の女性のうつ病にはセロトニンを増加させる抗うつ薬(SSRI等)の使用が効果面で理に適っていると報告されています。

婦人科ではどのような検査・診断が行われるのか?
婦人科での更年期障害の診断は、問診・血液検査・婦人科系検査・骨密度検査を組み合わせて行います。他の疾患との鑑別も重要なポイントです。
診断の流れ
- 問診:現在の症状・月経の状況・生活習慣・精神的ストレスを詳しく確認
- 血液検査:血中ホルモン濃度(FSH・エストラジオール)・甲状腺機能・貧血・肝腎機能をチェック
- 婦人科系検査:子宮頸がん・子宮体がんの検査、超音波(エコー)で婦人科系疾患の有無を確認
- 骨密度検査:超音波による簡易骨密度検査で骨粗鬆症のスクリーニング
あゆみレディースクリニック高田馬場では、65項目の採血で不足する栄養素を解析する「栄養解析」も提供しています(30,000円・税込・初診料およびカウンセリング料込み)。不足するサプリメントのサンプルもプレゼントされます。
どんな症状があれば婦人科に相談すべきか?
以下のような症状が2週間以上続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は婦人科への受診をおすすめします。
- イライラして怒りっぽくなり、家族や職場の人間関係に影響が出ている
- 気分の落ち込みや憂鬱感が続き、以前楽しめていたことに興味がわかない
- ホットフラッシュ(突然の発汗・のぼせ)が頻繁に起こる
- 眠れない・途中で目が覚める・朝早く目が覚めてしまう
- 疲れやすく、休んでも回復しない
- 月経不順・月経量の変化が気になる
- 「消えてしまいたい」「死にたい」という気持ちがある(この場合は緊急受診)
「こんなことで病院に行ってもいいのかな…」と思う必要はありません。早めの受診と適切な治療が、症状の長期化を防ぐ最善策です。
婦人科と精神科・心療内科、どちらに行くべきか?
身体症状(ホットフラッシュ・発汗・動悸など)を伴う場合はまず婦人科を受診するのが適切です。精神症状が非常に強く、希死念慮がある場合は精神科・心療内科も並行して受診することを検討してください。
婦人科では更年期障害の診断・治療を行いながら、必要に応じて精神科との連携も行います。
高田馬場で更年期障害を相談するなら?
あゆみレディースクリニック高田馬場は、JR山手線・西武新宿線「高田馬場駅」早稲田口から徒歩1分という好立地にある産科・婦人科のレディースクリニックです。新宿区・高田馬場・早稲田・目白・下落合エリアはもちろん、新宿・池袋・中野区方面からも通いやすい場所にあります。
医師は全員、産婦人科専門医であり、助産師や女性医師も常駐しています。
院長の佐藤歩美医師をはじめ、アットホームな雰囲気のなかで一人ひとりに寄り添った診察を行っています。『デリケートな症状を話しやすい環境で診てほしい』『経験のある医師に相談したい』という方に特に適しています。
- 予約制:初診からWEB予約・LINE予約・WEB問診が利用可能
- 治療の選択肢が豊富:HRT(塗り薬・貼り薬・飲み薬)・漢方薬・エクオール・プラセンタ治療・栄養解析
- 保険適用のプラセンタ治療:45〜59歳の更年期障害女性に対応
- がん検査・骨密度検査も同時実施:更年期症状の陰に隠れた疾患を早期発見
電話番号:03-6265-9707
住所:東京都新宿区高田馬場2丁目17-6 ゆう文ビル8F
更年期のイライラやうつ症状でお悩みの方は、一人で抱え込まずにご相談ください。あゆみレディースクリニック高田馬場では、産婦人科専門医丁寧な問診と検査で症状の原因を見極め、あなたに合った治療法をご提案します。WEB予約・LINE予約で気軽にご予約いただけます。
よくある質問
更年期のイライラとうつ病は自分で見分けられますか?
完全な自己判断は難しいですが、ホットフラッシュ・発汗・動悸など身体症状を伴う場合は更年期障害の可能性が高いです。「死にたい」という気持ちがある場合はうつ病の可能性が高く、早急に医療機関を受診してください。
更年期障害のイライラに効く漢方薬はどれですか?
イライラや不安・不眠が強い方には加味逍遥散がよく用いられます。冷えがある方には当帰芍薬散、のぼせや肩こりが強い方には桂枝茯苓丸が適することが多いです。婦人科三大漢方以外にも更年期に使用する漢方は複数あり、体質や症状に合わせて婦人科で処方してもらうことをお勧めします。
更年期障害の治療でHRTを受けると精神症状も改善しますか?
HRTはほてり・のぼせなどの身体症状に特に有効で、更年期の抑うつ気分や抑うつ症状の改善効果も報告されています。ただし、うつ病が合併している場合は抗うつ薬などの追加治療が必要になることがあります。
更年期障害は何科を受診すればよいですか?
身体症状(ホットフラッシュ・動悸など)を伴う場合は婦人科(産婦人科)が最初の受診先として適切です。精神症状が非常に強い場合は精神科・心療内科との併診も検討してください。
更年期のうつ症状はいつまで続きますか?
更年期障害による抑うつ症状は、閉経後に低下した女性ホルモンに身体がなじんでくるにつれて改善することが多いです。ただし個人差が大きく、適切な治療を受けることで症状の期間を短縮できます。放置せず早めに婦人科へ相談することが大切です。
プラセンタ治療は更年期障害に保険が使えますか?
45〜59歳の更年期障害のある女性にはメルスモン(プラセンタ皮下注射)が保険適用となります。副作用が少なく他の治療との併用も可能ですが、一度でも注射を受けると献血ができなくなる点に注意が必要です。
更年期のイライラで仕事や家事が手につかない場合はどうすればよいですか?
日常生活に支障が出ている場合は更年期障害の受診目安に該当します。早めに婦人科を受診し、HRTや漢方薬などの治療を開始することをおすすめします。症状を我慢し続けると、うつ病への移行リスクが高まります。
エクオールは更年期のイライラに効果がありますか?
エクオールは大豆イソフラボン由来の成分で、女性ホルモンに似た働きをもちます。更年期症状の緩和が期待でき、HRTが使用できない方やサプリメントで対処したい方に活用されています。効果には個人差があります。
更年期障害とうつ病が同時に起きることはありますか?
はい、更年期障害とうつ病が合併するケースは少なくありません。エストロゲンの低下が自律神経の乱れを引き起こし、それがうつ病の発症につながることがあります。更年期障害の治療で改善しない精神症状がある場合は、うつ病の合併を疑い専門医に相談してください。
高田馬場近くで更年期障害を女性医師に診てもらえるクリニックはありますか?
あゆみレディースクリニック高田馬場(高田馬場駅早稲田口から徒歩1分)では、医師は全員産婦人科専門医で、更年期障害の診療に対応しています。HRT・漢方薬・プラセンタ治療・栄養解析など幅広い治療を提供しており、WEB予約・LINE予約で初診から受診できます。
結論
更年期のイライラはエストロゲン低下による自律神経の乱れが主因で、HRT・漢方薬・エクオールなどで改善が期待できます。うつ病は脳機能の変化が主因で治療法が異なるため、2週間以上症状が続く場合や日常生活に支障が出ている場合は自己判断せず婦人科を受診してください。身体症状を伴う場合はまず婦人科、希死念慮がある場合は精神科も並行して受診することが重要です。
あゆみレディースクリニック高田馬場
更年期のご相談を承っています。女性医師と助産師が、お一人おひとりに寄り添って診療します。高田馬場駅すぐ、金曜は20時まで診療しています。
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場2-17-6 ゆう文ビル8F/休診日:日曜・祝日/予約制
著者情報

院長 佐藤 歩美
経歴
横浜市立大学医学部 卒業
NTT東日本関東病院 勤務
総合母子保健センター 愛育病院 勤務
ベビースマイルレディースクリニック有明 副院長などを経て 現在に至る
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医
女性医学学会 女性ヘルスケア専門医
日本性感染症学会 認定医
日本抗加齢医学会 認定医
日本医師会 認定産業医




