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エクオールとは何か?なぜ注目されているのか?
エクオールは、大豆イソフラボンの一種「ダイゼイン」が腸内細菌によって代謝されて生まれる成分です。女性ホルモン(エストロゲン)に非常によく似た分子構造を持ち、「スーパーイソフラボン」とも呼ばれています。
更年期症状の緩和・骨量低下の抑制・脂質異常症の改善など、幅広い健康効果が報告されています。近年では認知機能低下の予防や脂質代謝の改善についても研究が進んでいます。
本記事では、エクオールを作れる人・作れない人の違い、腸内細菌との関係、そして産生能を高めるための具体的な方法を解説します。
エクオールについて詳しく知りたい方へ
東京都新宿区高田馬場で更年期症状やエクオールについて相談したい方は、あゆみレディースクリニック高田馬場へご相談ください。
体質や症状に合わせた治療やセルフケアについてご案内しています。

エクオールが注目される理由
大豆イソフラボンそのものよりも、代謝産物であるエクオールのほうが抗酸化作用とエストロゲン活性が強いことが明らかになっています。
更年期のほてり(ホットフラッシュ)・めまい・気分の落ち込みなど、閉経前後の「ゆらぎ」を感じる女性にとって、エクオールは特に重要な成分です。
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- 更年期症状の緩和…ほてり・不眠・イライラなどを全般的に和らげる
- 関節痛(メノポハンド)の改善…関節の滑膜に作用し更年期の関節痛を和らげる
- 骨量低下の抑制…骨芽細胞の働きを促進し、骨粗しょう症を予防
- 脂質異常症の改善…動脈硬化・高血圧リスクを低下させる
- 認知機能低下の予防…脳血流改善作用に関する研究報告あり
- 肌の老化抑制…抗酸化作用による美容効果も期待
エクオールを作れる人・作れない人の割合はどのくらい?
日本人の約50%がエクオールを腸内で産生できないとされています。大豆をよく食べる文化を持つ中国・韓国も同程度ですが、欧米では約30%にとどまります(大塚製薬、日本女性医学学会雑誌2012年)。
つまり、大豆食品をしっかり摂っていても、2人に1人はエクオールの恩恵を十分に受けられていない可能性があります。
年齢・世代による違い
同じ日本人でも、若い世代ほどエクオールを産生できる割合が低い傾向があります。20〜30代では産生できる人が20〜30%程度という報告もあります(大塚製薬)。
食の欧米化により大豆製品を食べる機会が減ったことが一因と考えられています。厚生労働省「平成27年 国民健康・栄養調査」によると、50代以上と比べて若い年齢層で豆類の摂取量が少ない傾向が確認されています。
- 50代以上…エクオール産生者の割合が比較的高い
- 20〜30代…産生できる人が20〜30%程度と低い傾向
- 欧米人…約30%と日本人より低い割合
エクオールを作れるかどうかを決める腸内細菌とは?
エクオール産生の鍵を握るのは、「エクオール産生菌」と呼ばれる特定の腸内細菌です。この菌が腸内に存在しなければ、大豆イソフラボンをいくら摂取してもエクオールは産生されません。
エクオール産生菌として知られているのは、Adlercreutzia(アドレクルーツィア)属・Eggerthella(エガセラ)属・Slackia(スラッキア)属などに分類される腸内細菌です(SYMGRAM、内山成人ら 日本食品科学工学会誌 2015年)。
エクオールが作られる仕組み
大豆食品を食べると、大豆イソフラボンの一種「ダイジン(配糖体)」が腸内細菌の酵素(β-glucosidase)によって分解され、「ダイゼイン(アグリコン)」になります。
その後、ダイゼインは大腸でエクオール産生菌によってさらに代謝され、中間体「ジヒドロダイゼイン」を経て、最終的にエクオールへと変換されます。
- 大豆食品を摂取する
- 腸内細菌の酵素がダイジンをダイゼインへ分解する
- ダイゼインが大腸でエクオール産生菌と出会う
- ジヒドロダイゼインを経てエクオールへ変換される
- エクオールが腸管から吸収され、全身へ運ばれる
なお、産生されたエクオールは摂取から約72時間で体内から消失するため、継続的な大豆食品の摂取が重要です(SYMGRAM)。
エクオール産生菌を持っていても産生できないケースがある
2018年に第33回日本女性医学学会学術集会で発表された研究では、エクオール産生菌を保有していた人のうち、実際にエクオールを産生できたのはわずか22%という驚くべき結果が報告されています。
つまり、産生菌が存在するだけでは不十分で、菌が実際に「働いている」かどうかが重要です。食習慣・生活習慣・腸内フローラ全体のバランスが産生能に大きく影響します。
エクオールを作れない人の原因は何か?
エクオールを作れない主な原因は、腸内にエクオール産生菌が存在しないか、存在しても十分に機能していないことです。遺伝的素因よりも食生活の影響が大きいとされています。
食生活との関係
欧米型の食生活(大豆製品の摂取が少ない)よりも、日本型の食生活(大豆製品を頻繁に摂る)のほうが、エクオール産生菌の獲得・維持に適していると考えられています。
大豆製品をほとんど食べない欧米では産生できる人が約30%にとどまるのに対し、大豆食文化を持つ日本・中国・韓国では約50%が産生できる点が、この仮説を裏付けています。
- 大豆製品の摂取不足…エクオール産生菌の原料(ダイゼイン)が供給されない
- 食物繊維の不足…腸内フローラのバランスが崩れ、産生菌が育ちにくい
- 発酵食品の不足…善玉菌が減少し、腸内環境が悪化する
- 欧米型食事の習慣化…若い世代で産生率が低い主因
腸内フローラ全体のバランスが重要
エクオール産生は複数の腸内細菌が段階的に関与する複雑なプロセスです。単独でダイゼインからエクオールまで代謝できる菌もあれば、部分的な代謝のみを担う菌もあります。
部分的な代謝のみを行う菌が腸内に共存している場合は、協力してエクオールを産生できることも報告されています(SYMGRAM)。腸内フローラ全体の多様性と豊かさが産生能を左右します。

エクオールの産生能を高めるにはどうすればよいか?
エクオール産生能を高めるには、大豆食品・発酵食品・食物繊維を組み合わせて継続的に摂取し、腸内フローラを整えることが基本です。
毎日の食事で意識したいこと
大塚製薬の研究によると、エクオール10mgを腸内で産生するためには、大豆イソフラボン約50mgが必要です。食品の目安量は以下の通りです。
- 豆腐…2/3丁(200g)でエクオール10mg産生分のイソフラボンを摂取可能
- 納豆…1パック(50g)が目安
- 豆乳…コップ1杯(200g)が目安
厚生労働省「健康日本21」では、1日あたりの豆類摂取目標を100g以上と定めています。平成27年の女性の平均値は58.6gにとどまっており(厚生労働省『平成27年 国民健康・栄養調査』)、多くの女性で不足していることがわかります。
腸内フローラを整える食品の選び方
大豆食品に加えて、以下の食品を積極的に取り入れることで腸内環境が整い、エクオール産生菌が育ちやすくなります(イソフラボン倶楽部)。
- 発酵食品…味噌・ぬか漬け・キムチ・ヨーグルトなど(善玉菌を補給)
- 食物繊維が豊富な食品…野菜・果物・豆類・きのこ・海藻類(腸内細菌のエサになる)
- オリゴ糖を含む食品…玉ねぎ・バナナ・大豆など(ビフィズス菌を増やす)
公益財団法人ダノン健康栄養財団が紹介する研究(石見佳子・東泉裕子、化学と生物 2013年)でも、食物繊維(レジスタントスターチ)とダイゼインを併用摂取した群でビフィズス菌が増加し、骨量減少抑制効果が高まることが確認されています。
更年期症状が続いている方へ
エクオールとの関係が気になる方や、サプリメントを始めるべきか迷っている方は一度相談してみませんか。
現在の症状や生活習慣を踏まえてアドバイスを行っています。
エクオールを作れない人はどうすればよいか?サプリメントの活用法
エクオールを腸内で産生できない人は、エクオールそのものを含むサプリメントを活用することで直接補うことができます。1日あたりの摂取目安量は10mgです(大塚製薬)。
サプリメント選びのポイント
- エクオール含有量…1日10mgを目安に選ぶ
- 原材料の確認…大豆由来か発酵由来かを確認する
- 継続しやすい形状・価格…長期摂取が前提なので無理なく続けられるものを選ぶ
- 医師・薬剤師への相談…ホルモン関連疾患がある場合は必ず相談する
自分がエクオールを作れるか確認する方法
尿中のエクオール量を測定する検査キットを使うことで、自分がエクオール産生者かどうかを自宅で確認できます。婦人科クリニックでも検査を受けられる場合があります。
検査を受けることで、サプリメントが必要かどうかを客観的に判断できます。更年期症状や骨粗しょう症が気になる方は、まず婦人科に相談することをおすすめします。

更年期症状とエクオール・婦人科受診のすすめ
エクオールは更年期症状の緩和に有効ですが、症状が強い場合は婦人科での専門的な診察が必要です。自己判断だけでなく、医師のサポートを受けながら対策を進めることが大切です。
ほてり・発汗・不眠・気分の落ち込みなどの更年期症状は、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬など、エクオール以外の選択肢も含めて総合的に対処できます。
- エクオール産生能の検査…自分の体の状態を把握する
- 食生活の改善…大豆食品・発酵食品・食物繊維を継続的に摂取する
- サプリメントの活用…産生できない場合はエクオールを直接補う
- 婦人科への相談…症状が強い場合はHRTや漢方など専門的な治療を検討する
あゆみレディースクリニック高田馬場は、高田馬場駅から徒歩1分の産婦人科専門医による婦人科クリニックです。更年期症状・生理不順・PMS・不正出血など幅広い婦人科のお悩みに対応しています。WEB予約・LINE予約に対応しており、忙しい方でも通いやすい環境を整えています。エクオール産生能の検査やホルモン補充療法、漢方など多様な治療選択肢について、まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問
エクオールを作れる人と作れない人の割合はどのくらいですか?
日本人の約50%がエクオールを腸内で産生できないとされています。欧米では約30%にとどまります(日本女性医学学会雑誌、2012年)。
エクオールを作れるかどうかは遺伝で決まりますか?
遺伝的素因よりも食生活の影響が大きいとされています。大豆製品を継続的に摂取することで産生菌が育ちやすくなります。
エクオール産生菌とはどんな菌ですか?
Adlercreutzia属・Eggerthella属・Slackia属などに分類される腸内細菌で、ダイゼインをエクオールへ変換する働きを持ちます。
エクオールを作れない場合、どうすればよいですか?
エクオールを含むサプリメントを活用することで直接補えます。1日10mgが摂取目安です。婦人科への相談もおすすめします。
若い人はエクオールを作れないのですか?
20〜30代では産生できる人が20〜30%程度と低い傾向があります。食の欧米化による大豆摂取量の減少が主な原因と考えられています。
エクオールを増やすためにどんな食品を食べればよいですか?
豆腐・納豆・豆乳などの大豆食品を毎日摂取することが基本です。発酵食品・食物繊維も腸内環境を整えるために重要です。
エクオール産生菌を持っていても産生できないことはありますか?
あります。産生菌を保有していても実際に産生できたのは22%という研究報告があります(第33回日本女性医学学会、2018年)。菌が「働いている」かどうかが重要です。
エクオールは更年期症状に本当に効果がありますか?
女性ホルモン様の作用により、ほてり・不眠・イライラなどの更年期症状を全般的に和らげる効果が確認されています。ただし症状が強い場合は婦人科受診を推奨します。
エクオールのサプリメントは安全ですか?
食品由来の成分であり、閉経後女性へのエクオール10mg/日・1年間投与試験で甲状腺ホルモン関連など安全性に問題のあるデータは認められていません(ダノン健康栄養財団、2013年)。
エクオールを作れるか自分で調べる方法はありますか?
尿中エクオール量を測定する検査キットを使うか、婦人科クリニックで検査を受けることで確認できます。
結論
エクオールを作れるかどうかは、腸内に「エクオール産生菌」が存在し、かつ機能しているかどうかで決まります。日本人の約50%が産生できず、若い世代ではさらに低い傾向があります。産生能を高めるには大豆食品・発酵食品・食物繊維の継続摂取が基本です。産生できない場合はサプリメントで直接補うことが有効です。更年期症状が気になる方は、自己判断に頼らず婦人科で検査・相談することを強くおすすめします。
更年期の不調を相談したい方へ
エクオールだけでなく、更年期に関するさまざまな症状でお悩みの方は、あゆみレディースクリニック高田馬場へご相談ください。
症状や体質に合わせた治療方法をご提案しています。
著者情報

院長 佐藤 歩美
経歴
横浜市立大学医学部 卒業
NTT東日本関東病院 勤務
総合母子保健センター 愛育病院 勤務
ベビースマイルレディースクリニック有明 副院長などを経て 現在に至る
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医
女性医学学会 女性ヘルスケア専門医
日本性感染症学会 認定医
日本抗加齢医学会 認定医
日本医師会 認定産業医




