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「将来、赤ちゃんを授かりたい」と考えたとき、ご自身の体の状態を把握していますか?
ブライダルチェックは、妊娠や出産に影響を与える可能性のある疾患や体の状態を事前に確認するための健康診断です。「ブライダル」という名前がついていますが、結婚の予定がなくても、将来妊娠を考えている方であれば、どなたでも受けることができます。
この記事では、産婦人科専門医の視点から、ブライダルチェックを受けるベストなタイミングや検査内容、男女で受けるメリットについて詳しく解説します。将来の妊娠・出産に向けて、今できる準備を一緒に考えていきましょう。
ブライダルチェックを受けるタイミングに決まりはない
ブライダルチェックを受ける時期に明確な決まりはありません。
結婚を控えている方はもちろん、妊活を始めようと思っている方、将来妊娠を考えている方、まだ具体的な予定はないけれど自分の体の状態を知っておきたい方など、幅広いタイミングで受けることができます。
結婚の有無にかかわらず、将来の妊娠を少しでも考え始めたときが、ブライダルチェックを受けるのに適したタイミングといえるでしょう。
結婚前・妊活前の早めの受診が推奨される
受診の目安としては、結婚前や妊活を始める前の早めの時期が推奨されています。
これは、万が一異常が見つかった場合に、治療や再検査の期間を確保できるためです。また、妊娠を急いでいるカップルにとっては、早期にリスクを把握しておくことで、スムーズな妊活や医療的支援に移行しやすくなります。
生理周期に関係する検査もあるため、受診前には月経開始日や周期の記録を準備しておくと、診察がスムーズに進みます。
第二子以降を考えている方にも有効
出産を経験された方にもブライダルチェックは有効です。
出産後に子宮や卵巣の状態が変わることがあるため、第二子以降の出産を希望されている方も、ブライダルチェックをご検討ください。体の状態を改めて確認することで、次の妊娠に向けた準備を整えることができます。
生理周期とブライダルチェックの関係
ブライダルチェックを受ける上で、より正確なホルモン値を知るためには、月経周期に合わせて受診するのが望ましい場合があります。
ホルモン検査は生理周期を考慮する
妊娠に関わるホルモンの値を調べる検査は、月経2〜7日目に行うことで、ホルモンの分泌量が基準値と比較しやすく、卵巣の状態をより正確に評価できると考えられています。
ホルモン検査を含む場合、医療機関によっては、月経周期の中でブライダルチェックを受ける時期が指定されている場合もあるため、公式サイトなどで確認するようにしましょう。
基礎ホルモン検査で分かること
基礎ホルモン検査では、FSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体化ホルモン)、PRL(プロラクチン)、E2(エストロゲン)、テストステロンを測定し、卵巣機能を確認します。
これらのホルモン値を調べることで、卵胞の発育不全や排卵障害、黄体機能不全、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの不妊要因などの不妊要因を把握することが可能です。早期発見できれば、将来の健康と家族計画を考慮し、適切な対策を講じることができます。
ブライダルチェックの主な検査項目
ブライダルチェックは、通常の健康診断よりも詳しい内容で、妊娠・出産に関わる検査を行います。
女性向けの検査項目

女性向けのブライダルチェックでは、主に血液検査と内診検査が実施されます。
- 基礎ホルモン検査:FSH、LH、PRL、E2を測定し、卵巣機能を確認します
- AMH検査:卵巣内の卵子の数を把握するための検査で、【卵巣年齢】【卵巣予備脳】などともいわれ、今後の計画の参考になります
- 甲状腺機能検査:甲状腺ホルモンの異常をチェックし、妊娠に影響を与える可能性はないか確認します
- 風疹抗体検査:風疹に対する免疫の有無を確認し、妊娠中の風疹感染リスクを予防します。抗体がない場合はワクチン接種を行ってから2か月避妊期間を置いてからの妊活が推奨されます
- 性感染症検査:クラミジア、淋菌、HIV、梅毒、トリコモナス、肝炎ウイルスなどの感染の有無を調べます
- 子宮頸がん検査:子宮頸部の細胞を採取してがん細胞の有無を確認します
- 経腟超音波検査:子宮や卵巣の状態を画像で確認し、異常がないかをチェックします
経腟超音波検査で分かる疾患
経腟超音波検査では、子宮や卵巣の状態を詳しく調べることができます。
子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、卵巣嚢腫など、妊娠や出産に影響を与える疾患を早期に発見することが可能です。これらの疾患は、すぐに妊娠を望んでいない場合も早期の治療が望まれます。
検査は数分で終了し、痛みを感じることは少ないです。医療スタッフは検査中に細心の注意を払い、患者さまの快適さを最優先に考えています。検査前に不安や疑問があれば、医師や看護師に遠慮なく相談してください。
男性向けの検査項目
男性向けのブライダルチェックでは、感染症の有無や精子の状態を調べます。
- 精液検査:精子の数、運動率、形態などを確認します
- 感染症検査:クラミジア、淋菌などの性感染症検査を行います。また風疹、麻疹などの抗体検査も行います
- ホルモン検査:必要に応じて男性ホルモンの値を測定します
不妊の原因は女性側に多いと思われがちですが、約半数は男性側にも原因があることが知られています。そのため、男女で受けることで不妊の原因を把握できる可能性が高くなります。
ブライダルチェックと不妊検査の違い
ブライダルチェックと不妊検査は、どちらも妊娠や出産に関わる検査ですが、目的や対象が異なります。
ブライダルチェックは将来の妊娠に備える
ブライダルチェックは、現時点で将来の妊娠や出産に影響を与える可能性のある病気や異常がないかを調べることです。
将来の妊娠に備えて、自分の体の状態を知り、必要に応じた治療を実施し、妊娠や出産に向けて準備をしていくことが目的です。
不妊検査は不妊の原因を調べる
不妊検査は、妊娠を望んでいるにもかかわらず、約1年の間妊娠しない場合に原因を特定し、適切な治療へつなげるために行われます。
検査で原因が見つかれば、結果に基づいて不妊治療につなげる前提で具体的な治療計画を立てていきます。検査項目はブライダルチェックと重複するものも多いですが、より詳しく原因を探るための詳細な検査が含まれることがあります。
ブライダルチェックの費用と助成金
ブライダルチェックは基本的に自費診療であり、検査内容によって費用は異なります。
費用の目安
一般的には2万~4万円程度が相場ですが、AMH検査や性感染症検査を加えると、5万円近くかかる場合もあります。
クリニックによっては、検査内容を選べるパッケージプランが用意されていることもあるため、事前に内容と料金を確認することが大切です。なお、症状や疾患が疑われる場合には、一部保険が適用されるケースもあります。
自治体の助成金制度
東京都では「不妊検査等助成事業」として、保険医療機関で行った不妊検査及び一般不妊治療に要した費用について、5万円を上限に助成しています。
助成金を申請するためには条件があり、自治体によって条件や金額は異なります。お住まいの地域の助成金について問い合わせてみると良いでしょう。
男女で受けるメリット
最近では、ブライダルチェックをカップルで受ける方も増えてきています。
不妊の原因を男女ともに調べられる

男性側も性感染症検査や精液検査などを受けることで、妊娠に向けたリスク評価が可能です。
不妊の原因の約半数は男性側にもあることが知られているため、男女で受けることで不妊の原因を把握できる可能性が高くなります。
互いの健康状態を共有できる
お互いの健康状態を共有することで、今後のライフプランをより具体的に描くことができます。
また、互いに理解と信頼を深める機会にもなるため、精神的な安心感にもつながります。パートナーと一緒に将来の家族計画について考えることは、二人の絆を強める大切な時間になるでしょう。
助成金の対象になる可能性
自治体の助成金に関しては、男女で検査を受けることが条件になっていることも少なくありません。
カップルで受けることで、助成金を申請できるようになる可能性があります。経済的な負担を軽減しながら、二人で健康管理に取り組むことができます。
あゆみレディースクリニック高田馬場でのブライダルチェック

当クリニックでは、女性の皆さまが安心して受診できる環境を整えています。
通いやすい環境
高田馬場駅から徒歩1分の便利な立地で、WEB予約・LINE予約に対応しています。
忙しい日々の中でも受診のハードルを下げ、予約制で初診からスムーズに受診していただけます。医師は全員、産婦人科専門医で、女性医師が残存し、アットホームな雰囲気づくりを大切にしながら「相談しやすい産婦人科(かかりつけ)」を目指しています。
幅広い婦人科診療
生理痛・生理不順・PMS/PMDD・不正出血・おりものの変化・GSMや子宮脱など、思春期から更年期以降までの「よくあるけどつらい」悩みに幅広く対応しています。
月経困難症では、鎮痛薬だけでなく、必要に応じて低用量ピル、黄体ホルモン薬、漢方なども選択肢として提案しており、「毎月寝込むのが当たり前」を見直すきっかけになりやすい設計です。
丁寧な検査と説明
子宮頸がん検査で陽性だった場合のコルポスコピー(拡大観察)検査と生検にも対応しております。希望があればコルポスコピー画面を供覧することも可能です。
不正出血では、必要に応じてエコーとあわせて子宮体がん検査を行い、原因がポリープの場合は切除も検討されます。不安が強いときでも状況を理解しやすいのが特徴です。
性感染症検査も迅速対応
おりもの異常や性感染症の相談も可能で、クラミジアや淋菌検査は「結果を早く知りたい」ケースに迅速抗原検査を選べる点も心強いところです。
必要があれば適切な医療機関への紹介も積極的に行っております。まずは、いま困っている症状(いつから、どんな時に、量や痛みの程度)をメモして受診すると、話がスムーズです。
まとめ:将来の安心につながる第一歩
ブライダルチェックを受けるタイミングに明確な決まりはありません。
結婚前や妊活前、将来の妊娠を考え始めたときが適したタイミングです。早めに受けることで、万が一異常が見つかった場合にも、治療や再検査の期間を確保でき、将来の妊娠に備えることができます。
生理周期との関係では、ホルモン検査は月経1〜5日目に行うことで、より正確な評価が可能です。医療機関によっては受診時期が指定されている場合もあるため、事前に確認しましょう。
男女で受けることで、不妊の原因を把握できる可能性が高くなり、互いの健康状態を共有することで、今後のライフプランをより具体的に描くことができます。また、自治体の助成金を申請できる可能性もあります。
ブライダルチェックは、妊娠の準備だけでなく、将来の健康を守るための大切なステップです。検査内容や費用を理解し、早めに計画的な受診を心がけることが、後悔しない選択につながります。
あゆみレディースクリニック高田馬場では、産婦人科専門医による丁寧な診療と、通いやすい環境を整えています。将来の妊娠・出産に向けて、まずはお気軽にご相談ください。
著者情報

院長 佐藤 歩美
経歴
横浜市立大学医学部 卒業
NTT東日本関東病院 勤務
総合母子保健センター 愛育病院 勤務
ベビースマイルレディースクリニック有明 副院長などを経て 現在に至る
資格・所属学会
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医
女性医学学会 女性ヘルスケア専門医
日本性感染症学会 認定医
日本抗加齢医学会 認定医
日本医師会 認定産業医




